胸騒ぎスカーレット

またしてもベリはやってくれた。

彼女らはハロプロ内において極めて個性的なグループで、活動全般に置いて常に革命的であった。そして彼女らの音楽は、純粋な意味での音楽においても革命を起こし続けてきたが、これらの活動は未だやむ兆候を見せない。
今回の彼女らの作品も今においてなお継続中である革命運動の中に誕生した良作であると言えよう。


胸さわぎスカーレット

胸さわぎスカーレット


ペンタの土臭いスケールを土台に展開されるリフにまず驚かされる。ベリでこれほど歪んだギターの音色が使われるのは初めてではないだろうか。
めちゃくちゃ個人的な欲を言えば、イントロの最後の歌に入る直前の6連のフレーズは、シンセのピアノ音とユニゾンしてジョン・ペトルーシ風にスウィープして欲しかった。
そして歌にはいると、力強いミドルテンポのリズムの上に歌謡曲的な哀メロが乗ってくる。デジタルロック風の曲調でありながら、この哀愁を帯びた勇壮さと重厚感はあのACCEPTを彷彿させた。
そしてサビメロにいくと完全に昔の日本の歌謡曲のようである。しかし古くささは全く感じられなかった。歌謡曲特有の古くささを取り去り、その長所である日本的な哀メロだけを巧みに取り出すことは、ベリにしかなしえなかった業であろう。並の歌謡グループならクサ過ぎてこっ恥ずかしくなって耳を塞いでしまうに違いない。
ギターソロも曲に合ったナキのフレーズを出そうとしている努力が見える。ある意味イェスパー・ストロムブラッド的哀愁とも聴けなくもないし、巧くペンタを混ぜた泣きフレーズがかなり好きなので、個人的にはかなり良かったと思う。私はチョーキングがド下手なので、ああいう風に弾けるのは羨ましい(アームは使ったこともない)しかし終わりの方のエコノミーピッキングしてるとこ?かな?どうやって弾いてるのかわからないが、とにかくレガートの部分の音程が怪しいのと、ソロの終わりが尻切れトンボなことだけが残念だ。ギター初心者なのに偉そうに突っ込んでゴメン。


でも、今回もいつものように素晴らしい名曲だ。Berryz工房万歳!!