加護亜衣、契約解除へ。

昨日、株式会社アップフロントエージェンシーより同社と加護亜衣の間で結ばれた契約を解除する旨の声明が出された。あまり見る価値はないかもしれないが、本声明について気になる方はハロープロジェクト公式ホームページのニュース欄を参照されたい。


私はBerryz工房℃-ute以外は「アイドル」だと思っていないので、この件に関して何を言おうが門外漢の意見に他ならないわけだが、わがアイドルたちも同じハロープロジェクトという枠組みで括られている以上、本件を無視するわけにはいかない。
今回問題とされる彼女の行為は二つだ。「喫煙」と「恋愛」。
この二つの行為の罪責については個別に検討していかねばなるまい。一括りにしてその大きさや質を測ることはできない。なお、以下に用いる「アイドル」という用語は私個人が認識している意味ではなく、世間一般で使われる意味で用いていることに注意を要する。


まず喫煙。これは法律に違背する行為であり、実質はどうであれ形式的には公に大きな影響力を与えると考えられるアイドルという職業についている以上、有責行為といわざるをえない。ただし、彼女が犯した行為そのもの、つまり加護亜衣の犯した喫煙そのもとについて、周囲に与える影響は大きくなく、彼女の行為から直接生ずる実害は、疫学的統計から彼女とその外接煙に接する彼女の近親者が何らかの病気を患う可能性が高まるにすぎない。このような将来に渡って公益的に著しいと認められる程度の実害が発生する可能性が少ない行為についての処分は、数ヶ月の謹慎処分程度が相当であると言えよう。彼女はアイドルではあるが、実質的には彼女は喫煙が禁じられている未成年層に影響を与えるタレントではなく、実際に彼女の行為をマネして喫煙に及ぶという危険は考えられないので、それほど重く処断する必要はないというわけである。
しかしながら、謹慎期間中にも関わらず再度喫煙するとなると話は別だ。これで復帰できるなら、謝りさえすれば何をやってもよいということになり、謹慎の意味を蔑ろにしてしまう。もっといえば彼女の職業に求められる戒律の意味がなくなってしまうということだ。今回の喫煙行為はそういった戒律に対する背信行為であるという点で、大きな罪責があり、契約解除はやむを得ない。


次に恋愛。これは非常に難しい問題だ。それそのものについては有責どころか素晴らしい行為だ。
ただし、アイドルは職業である。職業に就き、その恩恵を得るにあたっては何らかの代償を支払わなければならないのは当然のことだ。
この点アイドルの恋愛については、つまり活動の基盤、誤解を恐れずズバリ言えばより多くの「金」を提供している者、すなわち熱心なファンの意見を重視すべきである。アイドルも資本主義下にある企業の一営業たる以上、金なくして成り立つものではない(金というと聞こえは悪いが、我々の労働の形であり、そう考えれば気持ちの結晶ともいえよう。金を払うということは気持ちを捧げる行為の一つであり、その気持ちの集合でアイドルの活動の土台を築いているのだ)。
この点については彼女のショウに行き、彼女のグッズをたくさん買っているファンがどんな意見をもっているのか伺ってみなければ答えはでてこない。
Berryz工房℃-uteに関しては多くの人が恋愛に近い感情をもって彼女らのショウに行き、グッズを買う人が多いはずだ。私はそうだし、そういった感情を表に出さないファンの内心を推測してみてもそう感じられるが・・・(明らかに反対の意思表示をしている人は除いても)。
Berryz工房℃-uteの作品が汚れなき乙女たち(敢えてここは恋愛を「けがれ」と言っておきたい)とによって演じられていることも、その芸術を作り出す要素として不可欠だ。彼女らの表現のすべては単に音楽、ダンスにとどまらない総合的な芸術であり、その素晴らしい価値は物理的なもの、つまり音程や体の動きだけに止まらない我々の知覚に影響を与える様々な要素から成り立っている以上、当然の帰結である。
しかしあいぼんのような成熟した女性については、恋愛をしていた方が自然であるし、またその方が彼女の芸術も魅力的に感じられるが、これは実に主観的な意見だ。
早い話が私にはわからないということだ。(←じゃあその一行で終われよなw)


喫煙・恋愛・・・行為そのものは全く大したことはないし、責められることではない。私も10代でこれらを経験したし、みなさんの中でも決して少なくないはずだ。ただ彼女がアイドルという職業に就いていた上でこれを公然と行ったことが問題だった。
強制的であれども彼女はアイドルを辞めた。
彼女の行為は彼女の職業がアイドルだからこそ責められた行為だ。
あいぼんはもうアイドルじゃない。
だから今はもう何も悪くないんだよ。幸せな人生を歩んでおくれ。